米軍の新たな拠点4カ所を発表、台湾や南シナ海の近く 比政府

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フィリピンで行われた米比合同軍事演習後に握手を交わすフィリピン軍将校と米軍兵士
=3月31日/Ted Aljibe/AFP/Getty Images/File

フィリピンで行われた米比合同軍事演習後に握手を交わすフィリピン軍将校と米軍兵士 =3月31日/Ted Aljibe/AFP/Getty Images/File

(CNN) フィリピン政府は8日までに、米国との防衛協力強化協定(EDCA)に基づき米軍が新たに利用や駐留などができる国内4カ所の拠点を発表した。

台湾に近い北部ルソン島の3カ所と中国との領有権論争が長引く南シナ海に臨むパラワン州の1カ所となっている。南シナ海などで軍事力増強を図る中国を見据えた措置とみられている。

これら4カ所は、パラワン州バラバク島、カガヤン州のカミロオシアス海軍基地、同州のラルロ空港とイサベラ州のメルチョラデラクルス基地。

フィリピンのガルベス国防相は追加の拠点は「非常に戦略的な意味合いを持つ」とし、特にカガヤン州の海軍基地やバラバク島の提供に触れた。バラバク島は南シナ海での重要な海路上にあるとも述べた。

今回のフィリピン側の発表は、両国が2014年に合意したEDCAに基づく。オースティン米国防長官は今年2月に訪比し、米軍の部隊駐留などが可能となる拠点拡大での合意を発表。フィリピン全土で9カ所に増やされていたが、具体的な場所は明らかにされていなかった。

演習前に高機動多用途装輪車両「ハンビー」の横に立つ米兵=3月31日/Ted Aljibe/AFP/Getty Images/File
演習前に高機動多用途装輪車両「ハンビー」の横に立つ米兵=3月31日/Ted Aljibe/AFP/Getty Images/File

ただ、拠点が増えたものの永続的な使用が認められたわけではない。緊急事態の発生での駐留などを想定している。

米比は今月、過去最大規模の合同軍事演習「バリカタン23」の実施を計画。両国の参加人員は推定で1万7600人となっている。

両国は1951年に相互防衛協定を結び、その効力は今なお維持されている。アジア地域で米国が調印したこの種の協定としては最古ともなっている。

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