タイの保守政党が「大人のおもちゃ」合法化の公約 支持拡大図る
(CNN) タイ連立政権に参加する保守政党、民主党が来月14日の総選挙を前に、性玩具の合法化を公約に掲げて支持拡大を図っている。
民主党のラチャダ幹部は24日、フェイスブックへの投稿で、性玩具を合法化すれば性犯罪の発生率を抑え、感染症の恐れもある粗悪な密輸品を減らすことができると主張。CNNとのインタビューでは、医学的見地からも、買春や不貞行為より性玩具を使用するほうが望ましいと説明した。
タイの刑法では現在、性玩具の製造や販売がわいせつ罪に相当し、違反者には最大で禁錮3年か罰金6000バーツ(約2万3000円)、あるいはその両方が科せられる。
民主党はこれを合法化して政府の規制対象とし、購入者の年齢を18歳以上に限定することを提案している。
総選挙で同党が獲得するのは20~30議席と予想されるのに対し、法改正に必要な賛成票は251以上。合法化への道は遠そうだが、性をめぐるタブーを見直す議論のきっかけになっていることは確かだ。
同幹部はCNNに、合法化による経済的な利点も指摘した。タイは輸入品からの関税収入が期待できるほか、天然ゴムの生産地という強みを生かして性玩具の生産拠点を目指すことも可能だという。