イスラエル、シリア軍用機を破壊 戦車の接収も
(CNN) アサド政権が崩壊したシリアで、イスラエル軍が、軍用機などシリア軍の軍事資産の破壊を続けている。
CNNが米プラネット・ラボから入手した衛星画像を分析したところ、シリア首都ダマスカスから南に30キロに位置する空軍基地で、少なくとも15機の軍用機がイスラエル軍の空爆の標的となった。空爆は基地のインフラも標的にしていたようにみえる。
イスラエル軍はここ数日、シリア全土で、軍事資産をはじめ、空軍基地や港湾、兵器貯蔵庫などの破壊に注力している。イスラエル軍による空爆はアサド政権の戦略兵器の排除を意図したもので、そうした兵器類が敵対勢力に渡るのを防ごうとしている。イスラエルによれば、10日までにシリアに対して約480回の空爆を実施していた。
イスラエル軍はまた、イスラエル占領下のゴラン高原とシリアとを隔てる緩衝地帯に沿って、シリア軍の戦車数台を接収したと明らかにした。
イスラエル軍によれば、戦闘部隊が国境沿いの脅威やテロ活動を標的に緩衝地帯で活動を続けており、捜索中に使われなくなったシリア軍の戦車数台を接収した。
イスラエル軍はまた、緩衝地帯内のヘルモン山地域にあるシリアの監視所を特定し、ミサイルや爆発物、その他の装備類を押収したと明らかにした。
イスラエルのネタニヤフ首相は軍に対し、緩衝地帯や近くの陣地を掌握するように指示した。イスラエルは「防衛任務」を実行し、この地域での国民への脅威を排除していると主張している。