インド、北朝鮮との貿易を停止 第3位の貿易相手国
ロンドン(CNNMoney) インド政府が朝鮮半島情勢の緊迫化を受け、北朝鮮との貿易をほぼ全面的に停止したことが2日までに分かった。北朝鮮は中国、サウジアラビアに次ぐ3番目の貿易相手国を失ったことになる。
インド政府が先週発表したところによると、食料品と医薬品を除く全品目について、先月から禁輸措置が発効した。
北朝鮮の核開発に対し、国連安全保障理事会は10年以上前から厳しい経済制裁を科してきた。欧米諸国の大半は北朝鮮との貿易を停止しているが、インドは2015~16年の時点で対北朝鮮の輸出額が約1億1100万ドル(現在のレートで約124億円)、輸入額も約8800万ドルに上っていた。同国が国連の対北朝鮮制裁決議に全面的に従う禁輸措置を発表したのは初めて。
インドは15年、北朝鮮の人権侵害を非難する国連決議案の採決を棄権した。同じ年に北朝鮮外相が同国を公式訪問した。
過去に北朝鮮からの訓練生も受け入れてきたが、今回の措置では軍事、警察、科学、技術関連の訓練が全て禁止される。インド国内にある北朝鮮政府の資産も凍結されるという。
北朝鮮にとっては現在、中国への石炭輸出が最大の外貨獲得手段になっているとみられ、15年には公式発表された輸出額の約3分の1を占めた。