児童ポルノ所持にも罰則、改正児童ポルノ禁止法が成立
(CNN) 児童ポルノの単純所持に罰則を科すことなどを定めた改正児童ポルノ禁止法が18日、参議院本会議で可決・成立した。
これにより、児童のわいせつな写真や画像の所持者には、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されることになる。ただ、すでに児童ポルノを所持している人を考慮し、猶予期間として改正法施行から1年間は罰則が適用されない。
従来の児童ポルノ禁止法は、児童ポルノの制作・販売のみを禁じ、所持は処罰の対象ではなかったため、この比較的緩い法が児童を危険にさらしているとして、活動家たちから法改正を求める声が高まっていた。
しかし、今回の改正児童ポルノ禁止法も、児童のわいせつなアニメや漫画は適用対象外となっている。この点について、活動家たちは、児童の性的虐待を描いた漫画は処罰の対象とすべきと主張している。一方、アニメ・漫画業界の代表者は、現実の児童ポルノの規制は支持するとしながらも、アニメや漫画の検閲に向けた動きは、表現の自由の不当な制限につながりかねないと反論している。
統計を見ると、日本では児童ポルノは依然として大きな問題だ。
米国務省は、2013年に発表した日本の人権に関する報告書の中で、日本を「児童ポルノの制作・販売の国際的中心地」と位置付けている。
同報告書に引用されている日本警察のデータによると、12年の児童ポルノに関する捜査件数は前年比9.7%増の1596件で過去最高を記録した。児童被害者の数も1264人と、前年からほぼ倍増している。