「トイレ」にもハッカー侵入 ホームオートメーションに警鐘
ブラックハットで講演したダニエル・クロウリー氏は、コンピューターを使って他人の家の玄関扉システムに侵入し、開錠するデモを行った。
続いて聴衆に任意の4けたの暗証番号を設定させ、その番号を変更して見せた。こうしたスマートロック技術はまだあまりに未成熟で信用できないと同氏は言う。
別の研究者は、米国でホームオートメーションに普及している無線通信技術「Z-Wave」を使ったスマートロック開錠のデモを実演した。この種の攻撃は発見されにくく、痕跡もほとんど残らないという。しかしZ-Waveは規格が公表されていないため、セキュリティー問題の早期発見が難しいと指摘する。
米国では今年だけで推定500万点のZ-Wave対応製品が出荷される見通しだ。
メーカーの多くはセキュリティー問題が発見されれば対応に努めている。だがネット接続型製品が住宅内に進出するほど、セキュリティー問題も増える。
ネット接続型製品のセキュリティー問題にもっと注目しなければ、未来の泥棒は他人のホームネットワークや防犯カメラを監視して住人が外出した隙を見計らい、動作感知器を無効にして玄関扉を開錠するようになるかもしれない。