列車が勝手に動いた? 対向列車に衝突し48人負傷 米シカゴ
(CNN) 米イリノイ州のシカゴ近郊で30日朝、操車場に止めてあった列車が動き出して線路に侵入し、駅に停車していた対向列車と正面衝突して少なくとも48人が負傷する事故があった。
事故は現地時間の同日午前8時ごろ、シカゴ近郊フォレストパークで発生した。操車場に止めてあった4両編成の列車が動き出し、乗客を乗せた8両編成の列車と衝突。市当局によると、負傷者48人のうち33人が病院に運ばれたが、いずれも軽症のようだという。列車に乗っていた乗客の数は現時点で分かっていない。
列車が動き出した原因は不明で、シカゴ交通局の広報は、「こんなことが過去にあったかどうかさえ分からない。答えどころか疑問だらけだ」と首をひねった。
操車場に止めてあった列車は無人だったはずだといい、当局は何者かが侵入して制御装置を作動させた疑いもあるとみて調べている。
シカゴ交通局幹部によれば、列車を動かすためには手動で電源を入れる必要があるという。
このため当局は、ホームや車両に設置されたカメラの映像を調べたり、近くにいた作業員などから事情を聴いたりして捜査している。ただ、これまでのところ、列車の窓ガラスが割られたりドアがこじ開けられたりした形跡は見つかっておらず、事件性があるかどうかは不明。
事故後も列車は運行を続けたが、現場に近いハーレムの駅は通過し、シャトルバスを運行している。