米政府機関が17年ぶり閉鎖 予算不成立のまま新年度入り
ワシントン(CNN) オバマ米政権が進めてきた医療保険改革(通称・オバマケア)を巡る与野党の対立で、暫定予算が議会を通過しないまま10月1日午前0時(日本時間同日午後1時)に新会計年度が始まり、同時に連邦政府機関の一部閉鎖が発効した。
軍や治安、健康、福祉部門などを除く政府機関の業務が停止する。自宅待機となる職員は、1日の始業から4時間以内に職場を出なければならない。
前回の政府閉鎖は17年前、クリントン政権下で21日間続いた。
野党・共和党が多数を占める下院は9月30日夜、新年度の暫定予算案に医療保険改革の施行先送りを盛り込んだ再修正案を可決したが、民主党主導の上院がこれを否決。与野党間の調整は進まず、政府閉鎖が事実上確定した。
下院が両院協議会の開催を提案したのに対し、民主党のリード上院院内総務は「銃を頭に突きつけられた状態で協議会に出ることはできない」として拒否した。下院共和党議員らが会合を開き、今後の対応を検討する見通しだ。
閉鎖が決まる前にCNNと調査機関ORCインターナショナルが実施した世論調査では、政府機関が数日間閉鎖される可能性について68%が「悪い考えだ」と答え、「良い考えだ」との意見は27%にとどまった。議会への支持率は史上最低レベルに落ち込み、共和党議員が「だだっ子のように振る舞っている」と答えた人は69%、民主党議員がだだっ子のようだと答えた人も58%に上った。