FBI、米政権の要請断っていた ロシア接触報道否定せず
ワシントン(CNN) 昨年の米大統領選の選挙期間中、共和党から候補指名を受けていたドナルド・トランプ氏の側近らが、米国の情報機関に認知されているロシア人らと連絡を取っていたとの報道について、ホワイトハウスが内容を公式に否定するよう米連邦捜査局(FBI)に要請して断られていたことが24日に明らかになった。複数の米高官が明らかにした。
一方、あるホワイトハウス高官は23日、上記の要請について、報道が正確ではないとのFBIの考えを受けて行ったものだと述べた。
関係者によれば、ホワイトハウスはこの問題について調査しているFBIなどの機関に対し、報道は誤っており連絡を取り合った事実はなかったと表明してもらいたいと考えていたという。トランプ陣営とロシア側との接触をめぐる報道は、ニューヨーク・タイムズとCNNが14日に初めて伝えた。
だが米司法省には、進行中の捜査に関してホワイトハウスとFBIが連絡を直接取り合うことを規制するガイドラインがあり、ホワイトハウスからの要請はこのガイドラインの違反に該当する。
捜査関係者によれば、ホワイトハウスのプリーバス首席補佐官がFBIのマケイブ副長官と話し合いを持ったのは、報道の翌日の15日だった。
また、あるホワイトハウス高官によれば、プリーバス首席補佐官はこの後、FBIのコミー長官やマケイブ副長官と再び接触し、表立った形ではないにせよ、マスメディアに対して記事に異論を唱えてほしいと頼んだという。
関係者によれば、コミー長官はトランプ氏側近とロシア側が接触していたとされる問題は進行中の捜査に関わるものだとして、この要請を断った。