国連安保理、シリアのトルコへの越境攻撃を非難
イスタンブール(CNN) 国連安全保障理事会は4日、シリアのトルコに対する越境攻撃を非難するとともに、両国に対し自制を促した。
「安保理理事国は、周辺国の安全保障や地域の平和や安全保障に対するシリア危機の重大な影響が、この事件により明確になった点を強く訴える」と安保理議長を務めるグアテマラのロセンタル国連大使は述べた。
トルコ南東部の町アクジャカレが3日、シリア側からの砲撃を受け5人の民間人が死亡し、多数のけが人が出たことを挙げ、ロセンタル大使は「安保理理事国はこうした国際法違反の即時停止と、二度と繰り返されないことを求める」と、シリアにトルコの主権と領土を尊重するよう呼びかけた。
トルコはこの事件に対する報復として、2日間にわたりシリアの軍事拠点を砲撃。国会も4日、シリアへの越境攻撃を承認した。
一方、シリアのジャファリ国連大使は報道陣に対し、事件についてシリア政府の「深い哀悼の意」を表すとともに、同国は「トルコを含む周辺国のいずれとの関係悪化も求めていない」と語り、トルコ側の自制を求めた。
だが同時にジャファリ大使はトルコに対し、反政府武装勢力が国境を超えてトルコからシリアに流入することや、トルコ側に拠点を置く反政府勢力をメディアが取材することをやめさせるよう求めた。