イスラエルがガザに大規模空爆、ハマス幹部を殺害 死傷者90人超
(CNN) イスラエル軍は14日、パレスチナ自治区ガザで空爆を行い、ガザを実効支配するイスラム組織ハマスの軍事部門のトップ、アフマド・ジャアバリ氏を殺害した。ハマスは「(イスラエルは)自ら地獄の門を開いた」とし、報復を示唆している。
ハマスの治安部隊によると、8時間に少なくとも35回の空爆があったという。ハマスはウェブサイト上で、この空爆で同組織の軍事部門の最高幹部アフマド・ジャアバリ氏とその息子が死亡したと発表した。
パレスチナの医療関係者によれば、この空爆で少女2人を含む8人が死亡、84人が負傷し、そのうち10人が重体となった。一方、ガザの保健相は、死者は少女2人を含む7人と述べている。
一方、イスラエル国防軍(IDF)は、イスラエルのロケット弾迎撃システム「アイアンドーム」が2、3時間の間にイスラエルに向けて発射された17発のロケットを迎撃したと発表。しかし、ロケット1発がイスラエル南部の主要都市のショッピングセンターに命中した。IDFによると、10日以降に少なくとも130発のロケットがガザからイスラエルに向けて発射されたという。イスラエルのネタニヤフ首相は今週、増加するガザからイスラエルへのロケット攻撃に対する報復を宣言していた。
IDFは14日、今回の空爆の標的はガザに多数存在するハマスの長距離ロケット発射施設で、ハマスの地下ロケット発射施設や武器庫に「重大な打撃」を与えるのが目的だったとの声明を発表した。
イスラエル外務省によると、今回のイスラエルの空爆を受け、エジプトは駐イスラエル大使を召還したという。また米国務省は、イスラエルは自国を守る権利があるとの声明を出した。