南ア全土で追悼礼拝、マンデラ氏の功績しのぶ
南アフリカ・ソウェト(CNN) 南アフリカ全土の教会やモスク(イスラム礼拝所)で8日、5日に死去したネルソン・マンデラ元大統領の追悼礼拝が行われ、国民がマンデラ氏の功績をしのんで歌や祈りをささげた。
マンデラ氏の自宅に近いソウェト地区にある反アパルトヘイト(人種隔離)運動の拠点だった教会も、マンデラ氏の死をいたむ信者らでいっぱいになった。
教会のステンドグラスの窓には、今も銃弾の跡が残る。マンデラ氏が大統領になる前までの暗黒時代、黒人が苦しめられ、この教会に逃げ込んで神に助けを求めていた歴史を忘れないために残されているという。
8日の礼拝に参列した夫婦は、「この教会にはすべての歴史と、マンデラ氏の闘いが刻まれている」と話した。
同国はこの日を「回想の日」と定め、各地でさまざまな追悼行事が営まれている。ズマ大統領は「マディバ(マンデラ氏の愛称)は自由のために立ち上がり、闘い、自らの人生を犠牲にした。その尊さを忘れないために祈りをささげよう」と呼びかけていた。
10日にはヨハネスブルクのFNBスタジアムで大規模な追悼式典が予定され、国葬は15日にマンデラ氏の故郷の東ケープ州クヌで営まれる。南アフリカ政府によると、70カ国以上の首脳や元首脳が参列を予定しているという。米国からはオバマ大統領夫妻をはじめ、カーター、ブッシュ、クリントンの各歴代大統領夫妻が参列する。