中国政府、香港独立派2議員の就任阻む 前日には抗議デモ
香港(CNN) 中国全国人民代表大会(全人代)の常務委員会は7日、香港の議会に当たる立法会選挙で当選した2人の議員の就任を阻む裁定を下した。香港住民の間では、中国の影響力が強まることに対して不安が増大している。
議員就任を阻まれたのは梁頌恒、游蕙禎の両氏。先に行った就任宣誓の中で中国を侮辱的な表現で形容し、「香港は中国ではない」という横断幕を掲げたことから、宣誓が無効とされた。両氏は香港の自治拡大や中国からの独立を掲げて9月の選挙で当選していた。
新華社通信によると、全人代の常務委員会は2人の宣誓問題を巡って異例の権限行使に踏み切り、「誠実さを欠く見苦しい宣誓の読み上げは宣誓を拒むことでもあり、無効とされるべき」との解釈を示した。
この解釈は香港の憲法に当たる基本法に基づくもので、7日の常務委員会で全会一致で承認された。
常務委員会が香港の基本法に対してこれまでに権限を行使したのは過去4回のみ。今回の解釈は、香港立法会議員に対して「中華人民共和国の香港特別行政区に忠誠を誓わなければならない」と定めた基本法104条に基づいている。