イスラム教徒受け入れ停止、国内外に衝撃 トランプ氏は自賛
ワシントン(CNN) トランプ米大統領が難民の受け入れを停止し、イスラム教徒が多数を占める国からの渡航者を拒否する大統領令に署名したことで、国内外に大きな衝撃が走っている。しかしトランプ氏本人は28日、大統領令が「非常にうまく」執行されているとの見方を示した。
大統領令は27日午後、署名と同時に発効した。
トランプ氏は28日、ホワイトハウスで報道陣から「イスラム教徒の締め出しか」と質問されて「そうではない」と答え、「完璧な準備態勢で臨んだ。空港でも、あちこち全ての場所でも非常にうまくいっている。入国をとても厳しく制限している。入国者の審査制度を最大限に厳しくするのが目的だ。何年も前にそうするべきだった」と語った。
トランプ氏の政策によると、同じ国からの難民でもキリスト教徒は優先され、受け入れが継続される。国際移住機関(IOM)と国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は28日、共同声明でこの点に強い懸念を表明した。
トランプ政権の高官らによると、今回の措置は「出発点」で、対象国は今後さらに増える可能性もあるという。
一方で安全保障の専門家らは、米同時多発テロ以降に国内で死者を出したイスラム過激派のテロは全て、外国からの渡航者や難民ではなく米市民による犯行だと指摘。入国制限は解決法にならないと主張している。