今年のユーロ圏成長率0.4%減 欧州委見通し
ロンドン(CNNMoney) 欧州連合(EU)の執行機関、欧州委員会は7日、今年のユーロ圏17カ国の経済成長率はマイナス0.4%になるとの経済見通しを発表した。EU全体の成長率もマイナス0.3%となる見込みだ。
ユーロ圏からの純輸出額は増加するものの、失業率の上昇や増税、緊縮財政が輸出増によるプラスの効果を相殺するという。
景気は2013年も停滞し、ユーロ圏の域内総生産(GDP)の伸びは0.1%とほぼゼロ成長となる見通し。EU全体でも伸び率は0.5%にとどまるという。
国際通貨基金(IMF)は先月、ユーロ圏の13年の経済成長率を0.2%と予測していた。
欧州最大の経済規模を誇り、昨年は3%成長を記録したドイツも影響は免れない。欧州委員会によれば、今年後半のドイツ経済は、輸出の不振や投資の落ち込みで減速が予想されるという。ドイツの今年のGDP成長率は0.8%となり、来年も同じ0.8%にとどまると見られる。
欧州中銀のドラギ総裁も欧州委員会と同じ見方を示す。「ドイツはこれまで、ユーロ圏の他の地域の抱えるいくつかの問題とは無縁だった。だが最近のデータを見ると、ドイツ経済への影響はすでに出始めている」と、ドラギ総裁は7日、フランクフルトで述べた。