住宅難解消の鍵は「マイクロ住宅」 貨物コンテナを家に転用
(CNN) 海上貨物用のコンテナは長い間、世界の海運業で活躍しているが、英国南部ブライトン市では、そのコンテナが低コスト住宅としても提供され注目を集めている。
ホームレス問題などに取り組んでいる英ブライトン・ハウジング・トラスト(BHT)と不動産開発QED社は2013年12月、36個の海上貨物コンテナを改造。台所や風呂場を設置し、内壁に断熱材を張った上で、新たに賃貸に出した。
コンテナ住宅群は同市内の空地に建てられており、地元で年々増えつつあるホームレスの仮住まいとなる予定だという。
BHTの最高責任者アンディ・ウィンター氏はCNNの取材に答え、「ブライトンでは低所得層向けの住宅が慢性的に不足している」と指摘。「コンテナ内に人を収容するなんて、当初は懐疑的だったが、ふたを開けてみると、これらのコンテナは極めて高水準の住宅に変貌(へんぼう)していた」と話す。
海上貨物コンテナを住宅に改造する試みは、アムステルダムやロンドンで以前から実験的に行われてきた。ウィンター氏によれば、こうしたコンテナを住宅に改造するアイデアは、世界各地で起きている都市部での住宅難に対する解決策となる可能性があるという。
世界の大都市の多くは近年、賃貸料や不動産価格の高騰に見舞われてきた。原因として考えられるのは、住宅の供給不足や土地不足、硬直的な都市開発法の弊害などだ。