ライフル銃持つダビデ像の広告にイタリアが激怒
(CNN) 米銃器メーカーのアーマライトがライフル銃の宣伝広告にイタリアの巨匠ミケランジェロの「ダビデ像」の写真を使ったことに対し、イタリアから憤りの声が噴出している。
問題の広告は、アーマライトが大型ライフル銃「AR-50A1」(小売価格約3300ドル=約34万円)の宣伝のために作成。ダビデ像にこの銃を持たせた写真に、「芸術作品」のキャッチコピーを付けた。
これに対してイタリアの文化相は短文投稿サイトのツイッターで8日、アーマライトを相手取った法的措置も辞さないと警告した。ダビデ像の写真使用は違法だとして、広告の撤回を求めている。
イタリアの国営ANSA通信はフィレンツェ国立美術館館長の話として、ダビデ像の著作権はイタリアにあり、無断使用はできないと伝えた。
アーマライトのコメントは取れていない。ただ、問題の広告は、少なくとも昨年5月の時点で、同社のツイッターに掲載されていたことが分かっている。
同社のフェイスブックには、イタリアのユーザーから「死を広める目的で絵画を使うことは許されない。私腹を肥やしたければ自分たちのモニュメントを使え」といったコメントが投稿された。
同社が展開している「芸術作品」シリーズの広告では現在、美術館で名画「モナリザ」と「アメリカン・ゴシック」の間にライフル銃が展示された画像を使っている。