米2月雇用統計、失業率上昇も雇用者数は予想上回る伸び
ニューヨーク(CNNMoney) 米労働省は7日、2月の雇用統計を発表した。非農業部門雇用者数は前月比17万5000人増で、エコノミスト予想を上回った。一方、失業率は求職者の増加に伴い、前月の6.6%から6.7%に上昇した。
2月は全米の大半の地域が異例の寒波に見舞われたため、エコノミストらの予想も控えめだったが、ふたを開けてみれば多くの部門で雇用が増加した。
業種別では、建設が1万5000人増、飲食が2万100人増、教育・医療が3万3000人増だった。中でも特に強い伸びを示したのは会計士、建築士、IT労働者などの専門職で、この部門だけで7万9000人も増加した。
また時間当たり賃金も前月から9セント増加し、24.31ドルとなった。9セントは、1カ月間の賃金の伸びとしては過去2年強で最大だ。
しかし、2月の労働市場が天候の影響を受けたのは事実だ。常勤労働者のうち、「悪天候」の影響で一時的に労働時間が減らされたと回答した人は約690万人に上り、2月としては米政府が調査を開始した1977年以降で最も多かった。
米国の雇用者数は、昨年11月まで毎月平均で20万5000人ずつ増加し、今回の雇用統計の発表前にCNNMoneyが聞き取りを行ったエコノミストらも、悪天候さえなければ非農業部門雇用者数は19万3000人増えていただろうと語っていた。
バークレイズ・キャピタルの米国担当チーフエコノミスト、ディーン・マキ氏は、「天候が雇用統計に悪影響を与えたのは明らかだが、それでも17万5000人増加したということは、春に向かってさらなる増加が見込めるということだ」と語った。