「週3日勤務で75歳まで就労を」 メキシコ富豪スリム氏
ニューヨーク(CNNMoney) メキシコの富豪カルロス・スリム氏が、70~75歳まで働き続けるために「週3日勤務」制への移行を提言している。
英紙フィナンシャル・タイムズによると、スリム氏はパラグアイで行った講演で、「これからは70~75歳まで働かなければならなくなる。週に3日、1日11時間ほど働けばいい」と語った。
同氏を世界長者番付2位に押し上げたメキシコの通信大手テルメックスでは、50歳になる前に引退できる制度を導入しているが、引退後も希望すれば週4日働いて給与を全額受け取ることができるという。
「週3日の勤務なら、生活の質のためにリラックスできる時間が増える」「4日間の休日は、新しい余暇活動を始めるためにとても大切だ」とスリム氏は力説した。
経済協力開発機構(OECD)によると、メキシコの就労者の年間労働時間は2317時間(週44.6時間)と、米国の1798時間を上回る。
週5日の40時間労働は米国で1938年に確立され、75年以上も標準として定着してきた。しかしここ数年で、1日の労働時間を増やして週の勤務日数を減らすといった働き方を認める雇用主も増えている。