ギリシャ首相、国民に緊縮策への「ノー」を呼びかけ
ロンドン(CNNMoney) ギリシャの債務問題で、同国のチプラス首相は1日、緊縮財政策の受け入れの是非を問う国民投票で反対票を投じるよう国民に呼びかけた。否決されれば新たな支援を求める交渉を優位に進められるというのがその理由だ。
欧州連合(EU)は30日に失効した金融支援の延長条件として緊縮策の実施を求めている。
チプラス首相は同日にEU首脳と国際通貨基金(IMF)へ書簡を送り、支援条件のほとんどを受け入れることを明言していた。
CNNが入手した書簡の写しによれば、チプラス首相は「今後の修正や追加、説明次第では事務レベルの合意を受け入れる用意がある」と述べている。
そうした修正点の一つとしてチプラス首相は、EU側が撤廃を求めていた領有する島々での売上税の軽減措置の続行に言及。また年金改革や増税の実施時期を少し遅らせることも求めた。
ユーロ圏の財務相は1日、電話会談を行い、チプラス首相の書簡について協議。国民投票の結果が出るまで交渉続行は不可能だという点で一致した。
国民投票で緊縮策の受け入れ賛成が多数となった場合も、新たな支援策の交渉には数週間かかる可能性がある。