製造業3社のCEO、トランプ氏の諮問機関から次々脱退
香港(CNNMoney) 米南部バージニア州シャーロッツビルで起きた白人至上主義者らと反対派の衝突へのトランプ大統領の対応に抗議して、米半導体大手インテルなど製造業界3社の最高経営責任者(CEO)が14日、トランプ氏の諮問機関「製造業評議会」のメンバーを辞任した。
製薬大手メルクのフレージャーCEOと、スポーツ用品大手アンダーアーマーのプランクCEO、インテルのクルザニッチCEOが相次いで脱退を表明した。
クルザニッチ氏は同日深夜、自社サイトのブログへの投稿で「米国の大切な価値観のために立ち上がった人々を攻撃するのではなく、称賛するべきだ」「現状が変わることを願っている。その時は喜んで貢献する」と述べた。
トランプ氏はシャーロッツビルでの衝突の直後に白人至上主義者らを名指しせず、「多方面」の憎悪や暴力を非難すると述べるにとどまったことで批判を浴びた。これを受けて14日には、白人至上主義団体などを明確に非難する声明を出している。
クルザニッチ氏はこれまで、トランプ氏がイスラム圏からの入国を禁止した大統領令に対して法廷で違憲と主張する一方、その数日後にはトランプ大統領と並んで米国内の新工場への投資を発表するなど、微妙なバランスを維持してきた。
14日の投稿では、自分は政治家でなくエンジニアだが「そんな私にも明らかに分かるのは、今はあらゆる問題が政治化されて前へ進めない状態に陥っているということだ」と指摘。「米製造業の振興を政治問題にするべきではない」と強調した。