OPECプラス、日量970万バレルの減産で合意
ニューヨーク(CNN Business) 主要産油国でつくるOPECプラスは12日に開いた緊急仮想会合で、産油量を5月1日から日量970万バレル削減することで合意した。OPEC関係者がCNNに明らかにした。減産は6月末まで継続する。
原油価格はこの数週間で18年ぶりの安値を更新していた。新型コロナウイルス対策の影響でエネルギー需要が壊滅的な打撃を受ける中、サウジアラビアとロシアが展開する価格戦争によって市場には原油があふれ返っていた。米国はOPECプラスに参加していない。
米国のトランプ大統領は12日、「OPECプラスとの大きな原油合意が成立した」とツイート。ロシアのプーチン大統領、サウジアラビアのサルマン国王と電話会談したと述べ、「米国ではこれで何十万人ものエネルギー雇用が救われる」と歓迎した。
5月~6月にかけての日量1000万バレル近い減産は、世界の産油国による減産合意としては過去最大級となる。だがそれでも世界の普段の原油供給量の約10%にすぎず、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)の中で崩壊した石油需要の推定量を大幅に下回る。