米GDP、1~3月期は4.8%減 2008年以来の下げ幅
ニューヨーク(CNN Business) 米商務省の経済分析局(BEA)は29日、1~3月期の国内総生産(GDP)が年率換算で4.8%減になったと発表した。新型コロナウイルスの感染拡大で世界経済が停止したことが響いた。
米経済のマイナス成長は2014年1~3月期以来、6年ぶり。下げ幅は金融危機のピークだった08年10~12月期以来の大きさとなった。
設備投資と個人消費はいずれも急減した。個人消費は自宅待機命令の影響で年率7.6%減に落ち込み、1980年4~6月期以来の下げ幅となった。
GDP減速の主因となったのは医療関連支出の減少で、人々が緊急性のない手術を延期したことが響いた。
米経済は1月から2月にかけて好調だったものの、企業の休業や自宅待機命令の施行を受けて3月中旬に急ブレーキがかかり、1月と2月の成長を相殺する結果に。下げ幅は金融情報会社リフィニティブがまとめたエコノミスト予想のマイナス4%を上回った。
エコノミストからはBEAの発表に先立ち、今回のGDPは速報値にすぎず、さらなるデータの流入に伴って下方修正される可能性があるとの指摘が上がった。最初の修正値は来月28日に発表される予定。