トランプ米大統領、選対本部長を電話で罵倒 支持率低下で怒りぶちまけ
(CNN) トランプ米大統領が24日夕に側近と協議した際、電話越しにブラッド・パースケール選対本部長を怒鳴りつけていたことがわかった。事情に詳しい情報筋3人がCNNに明らかにした。
トランプ氏は支持率の低下に直面しているほか、23日には消毒剤の摂取が新型コロナウイルスに有効かもしれないと発言して批判を浴びており、こうした現状への怒りをパースケール氏にぶつけた形となった。
トランプ氏は電話で、最近の世論調査で支持率が低迷しているのはパースケール氏の責任だと非難。同氏を提訴すると脅す場面もあったという。訴訟の脅しがどの程度本気だったのかは不明。
再選に向けた戦いが厳しさを増し、側近から今後の方向性に関して相反する方針が示されるなか、トランプ氏は先週、再選の見通しについて懸念を深めていた。パースケール氏を罵倒したのも、こうした不安の表れだ。
電話の2日前の22日、パースケール氏ら複数の側近はトランプ氏に対し、陣営内部や共和党全国委員会(RNC)のデータを報告していた。そこには選挙戦の鍵となる激戦州でトランプ氏の敗色が濃厚との調査結果が示されていた。
パースケール氏とRNCのローナ・マクダニエル委員長は、トランプ氏に連日行っているけんか腰の記者会見をやめるよう要請。激戦州の結果を左右する浮動層の有権者は会見を見て離反しているとのデータを持ち出した。
しかし翌日、トランプ氏は消毒剤に新型コロナウイルスの治療効果があると主張、側近が一段と強く記者会見の中止を訴える結果となった。パースケール氏に怒りをぶちまけた24日夕、トランプ氏は会見で質問を受け付けず、翌日には会見そのものを取りやめた。