ドイツとハンガリー、ロシア産エネルギーへの制裁支持せず
(CNN) ドイツのショルツ首相は7日、欧州がロシアからの輸入に頼らずにエネルギー供給を確保することは不可能だとの見解を示した。
ショルツ氏は報道発表の中で、これまでの制裁でエネルギー分野は意図的に外されてきたと指摘。ロシア産エネルギーは市民の日常生活に「必要不可欠な重要なもの」との認識を示した。
ハンガリーのバルガ財務相は同日のフェイスブックへの投稿で、ハンガリー政府はロシア産エネルギーに対するいかなる制裁も支持しないと発言。既に発動中の対ロシア制裁がハンガリー経済に及ぼす損害の大きさに言及し、「制裁の拡大を望む人々はハンガリー国民にこの戦争の対価を払わせようとしている」と述べた。
欧州連合(EU)は天然ガスで40%、原油輸入で約27%をロシアに依存している。
英国のジョンソン首相は同日の記者会見で、ロシア産エネルギーに対する制裁の可能性について問われると、3週間前に考えられなかった選択肢が今は「十分交渉のテーブルにある」との認識を示した。
米国のブリンケン国務長官は6日、CNNに対し、米国は対ロシア制裁の強化に向けて、ロシア産原油の輸入禁止の可能性を欧州諸国と協議中だと述べた。
米国でロシア産原油が輸入に占める割合は2%未満で、輸入を禁止しても米国への影響は少ない。