世界のCO2排出量、22年の増加は1%未満に IEA見通し

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石炭を燃料とする火力発電所=2021年11月11日、中国・湖北省/Getty Images/Getty Images

石炭を燃料とする火力発電所=2021年11月11日、中国・湖北省/Getty Images/Getty Images

(CNN) 国際エネルギー機関(IEA)は19日、世界で今年、化石燃料の燃焼によって排出された二酸化炭素(CO2)が昨年に比べ、1%未満の増加にとどまるとの見通しを明らかにした。

ロシアのウクライナ侵攻で世界的なエネルギー危機が悪化し、CO2排出量の多い石炭などへの依存が強まることが懸念された一方で、電気自動車(EV)や再生可能エネルギーの普及が進んだことにより、排出量が予想以上に抑えられたとみられる。

IEAの見通しによると、今年のCO2排出量は前年比3億トン増の338億トン。昨年は、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)からの景気回復で、前年から20億トン近くも急増していた。

化石燃料の燃焼によるCO2排出量のグラフ。今年は前年比3億トン(1%未満)増の見込み/IEA
化石燃料の燃焼によるCO2排出量のグラフ。今年は前年比3億トン(1%未満)増の見込み/IEA

今年増加した排出量の大部分は、パンデミックで打撃を受けた航空業界が占めているという。

IEAのビロル事務局長は、多くの国がエネルギー危機を受けてロシア産天然ガスに代わる燃料を求めた結果、太陽光発電と風力発電への切り替えが加速し、石炭の需要は比較的小幅で一時的な増加にとどまったと指摘した。

同氏はさらに、各国政府の政策によってエネルギー経済の構造改革が進み、今後さらに加速するだろうと述べた。

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