南北戦争開戦のリンカーン署名文書、90万ドルで売りに
(CNN) 1861年の米南北戦争開戦に当たり、当時のリンカーン米大統領が南部の港湾封鎖を宣言した文書が20日夜、90万ドル(約7400万円)で売りに出された。
史料の売買などを手がけるラアブ・コレクションが、指定の価格に応じた最初の相手に売り渡す。文書はこれまで民間所有のまま、米国憲法センターやリンカーン大統領博物館など全米各地で展示されてきた。保存状態は非常に良好だという。
南北戦争の発端となったのは1861年4月12日、南軍が北軍のサムター要塞を砲撃した戦いだった。これに対してリンカーン大統領は同15日、北軍7万5000人の兵力を動員。19日に港湾封鎖を宣言したのが正式な開戦と解釈されている。
大統領は封鎖が戦争行為であることを認識したうえで、周囲の反対を押し切り宣言を出したとされる。1ページの文書の最後には大統領の署名がくっきりと残っている。
昨年が南北戦争開戦からちょうど150年だったことや、スティーブン・スピルバーグ監督が最新作「リンカーン」を制作したことで、最近リンカーン大統領関連の史料などへの関心が高まっている。