宇宙ごみ対策に新構想 銛を打ち込み牽引、大気圏で燃やす
このまま宇宙ごみを除去しなければ、いずれ地球低軌道は使えなくなってしまうかもしれないとリード氏は危惧する。
米航空宇宙局(NASA)によると、宇宙空間を漂う直径10センチ以上の残骸は約2万個。ほとんどのロボット衛星は、5ミリほどの小型の物体がぶつかっただけでもダメージを受けかねないといい、10センチ以上の宇宙ごみが本体に衝突すれば、決定的な障害を引き起こす恐れもある。衝突の速度は秒速1~16キロにも達するという。
NASAによると、人工衛星が宇宙ごみによって使用不能に陥る確率は依然として極めて低い。しかし1996年にフランスの衛星が、2009年には米国の衛星が、宇宙ごみに衝突されて使用不能になった前例がある。
先月は中国が2007年に行ったミサイル実験の残骸がロシアの衛星に衝突したと報じられ、2012年には宇宙ステーションの乗員が宇宙ごみの接近を受けて避難カプセルに退避した。
今回の会議では、レーザーを使って宇宙ごみの進路を変えさせる方法や、巨大ネットや牽引宇宙船などを使う方法も提案される予定だ。