希少動物サオラ、15年ぶりに撮影 ベトナム
(CNN) ベトナムなどに生息する極めて希少な動物「サオラ」の写真が15年ぶりに撮影された。世界自然保護基金(WWF)が12日に発表した。
サオラの姿はベトナムの山岳地帯にある森林保護区に仕掛けられたカメラが9月7日にとらえた。WWFの専門家は「アジア、そして世界でこの10年あまりの間に撮影された野生生物の写真の中で最も重要」と評価している。
サオラはウシ科の哺乳類で、オス、メスとも長くとがった2本の角を持ち、「アジアのユニコーン」とも呼ばれる。個体数は数百頭から数十頭しか残っていないといわれる。
ベトナムとラオスの国境地帯の森林で1992年に発見され、ベトナムで野生の個体が目撃されたのは98年以来。ラオスでは99年に写真が撮影され、2010年には1頭が地元の村で捕獲されたが間もなく死んだ。
密猟者がシカなどをとらえる目的で仕掛けた罠にかかるケースもあることから、当局は森林パトロールを強化している。サオラの生息地で回収した罠は2011年以来3万個以上、破壊した密猟者の野営地は600カ所あまりに上るという。