目指せ月面一番乗り、18組が競争中 賞金は20億円
同社のジョン・ソーントン最高経営責任者(CEO)は、「月へ移住するならまず地下に居住施設を設けるべきだ。月面に降り注ぐ微小ないん石や放射線から身を守ることができる」と主張する。
宇宙船の打ち上げ予定は、レースの期限が目前に迫る来年末。資金調達のアイデアとして、ほかの参加チームやそれ以外の研究機関の「相乗り」も受け入れるという。
「わが社の宇宙船から各チームの探査機が続々と降り立ち、賞を目指して競い合う。月面からの実況でカーレースのような興奮が味わえるだろう」と、ソーントン氏は熱を込める。
米ムーン・エクスプレス社は、月面では重力が地球の6分の1にとどまり、空気抵抗もないという点に着目。この特徴を生かし、離陸と着陸を繰り返すことによって移動する探査機を開発している。
日本からは、袴田武史氏が率いるチーム「ハクト」が参加している。月から連想する白い兎(うさぎ)にちなんだチーム名だ。東北大学との共同開発で、すでに試作機の実験を重ねている。