宇宙空間に謎の現象、地球外生命体探査プロジェクトで解明へ
問題の恒星「KIC 8462852」は地球から約1465光年の距離にある。光が暗くなる現象についてはボヤジアン氏が先月発表した論文で、彗星の断片に原因があるという説を打ち出したが、ライト教授は「それが正解である可能性は低い」と指摘。「それでも今まで目にした中では(特に宇宙人説に比べれば)最も優れている」と評する。
ボヤジアン氏のグループは、SETIを率いるカリフォルニア大学バークリー校の天文学者アンドルー・シーミオン氏に相談。論文を見たシーミオン氏は「非常に奇妙な天体」と認め、同プロジェクトに使われている望遠鏡を使って異常現象を詳しく調べることを提案した。
そのうちウェストバージニア州にあるグリーンバンク電波望遠鏡の利用は最適といえるかもしれない。同プロジェクトでは宇宙から届く電波の中で、文明技術を使わない限り発信できない電波を見極めることにより、地球外生命体の存在を探っている。
観測結果は1~2カ月以内に明らかになる見通し。ボヤジアン氏は、「これで何らかの説を確認すること、または可能性を排除することが可能になる」と話し、謎の解明に期待を寄せている。