地球型惑星7個、40光年の宇宙に 生命存在の謎解明に期待
地表に届く光の量は、太陽から地球に届く光の量の約200分の1。それでも恒星に近いことから温暖な気候が保たれる。空を見上げれば、地球から見る月と同程度か2倍ほどの大きさの惑星が幾つも浮かんで見えるはずだ。
惑星TRAPPIST-1fから見る恒星の大きさは、地球から見る太陽の3倍にもなる。色は赤みがかって見えるはずだと研究チームは推測している。
これまでの観測では、恒星に近い3番目までの惑星は気温が高く、最も遠い7番目の惑星は気温が低いため、いずれも液体の水は存在できないと推定される。しかし確認のためには今後さらに詳しい観測を行う必要があるという。
研究チームは今後、それぞれの惑星の大気を調査して地表に水が存在しているかどうかを調べ、生命の手がかりを探る。
2018年にはジェームズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が打ち上げられ、地球から160万キロの距離からこれまでにない精度で宇宙を観測できるようになる見通しだ。
恒星TRAPPIST-1の温度は太陽の半分程度、質量は太陽の約10分の1。しかし太陽に比べるとまだ若い恒星で、太陽が燃え尽きた後も、さらに1兆年は存続し続けるだろうと研究者は予想する。人類が消えた後も宇宙のどこかで生命を育み続ける場所があるとすれば、それはTRAPPIST-1の恒星系かもしれない。