縄でしばられたミイラ発掘、当時の重要人物か ペルー
ミイラが埋葬されていた墓の前では複数の海洋軟体動物も見つかった。カハマルキージャは海岸から約25メートル離れており、これも研究チームにとって予想外だった。
「遺体が墓に安置された後も、持続的な行事や活動があった」と研究者は解説する。「長年の間、子孫が戻って来ては、軟体動物などの食事や供え物を置いていた」
墓の外ではラマの骨も見つかった。当時の人たちは普通にラマを食べていたことから、死者のためにラマ肉が供えられていたのだろうと研究者は推測する。
発見された状況から推測すると、このミイラは一般市民ではなく、当時の社会で地位の高い重要人物だったと思われる。有力な交易商だったとする説などがあると研究者は言い添えた。
研究チームは炭素年代測定などの分析を行ってミイラの年代を絞り込み、人物像についてもさらに詳しく調べることにしている。