小惑星に衝突させる実験機、NASAが打ち上げに成功 初の軌道変更実験へ

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衝突前のイメージ/Steve Gribben/Johns Hopkins APL/NASA

衝突前のイメージ/Steve Gribben/Johns Hopkins APL/NASA

(CNN) 米航空宇宙局(NASA)は、小惑星の軌道を変える目的で意図的に衝突させる「DART」計画の実験機打ち上げに成功した。

DART宇宙船を搭載したスペースXのロケット「ファルコン9」は現地時間の23日午後10時21分、カリフォルニア州バンデンバーグ宇宙軍基地から打ち上げられた。打ち上げの様子はNASAのテレビや公式サイトで生中継された。ロケットのブースターは帰還して地上に垂直着陸した。

小惑星の軌道を変えさせる技術が試されるのは、同宇宙船が目的の場所に到達する2022年9月。地球近傍天体「ディディモス」を周回する衛星「ディモーフォス」をターゲットとして、小惑星軌道変更の実証実験を実施する。NASAが地球防衛の目的で本格的な実証実験を行うのは初めて。

衝突前のイメージ/Steve Gribben/Johns Hopkins APL/NASA
衝突前のイメージ/Steve Gribben/Johns Hopkins APL/NASA

ディディモスとディモーフォスは22年9月、地球から約1100万キロの距離まで接近する。このタイミングをとらえて、宇宙船を時速2万4140キロの速度でディモーフォスに衝突させる計画。

ディモーフォスの探知と衝突には、宇宙船に搭載したDRACOと呼ばれるカメラと、自律式ナビゲーションソフトウェアを利用する。

実験の目的は、宇宙船を意図的にディモーフォスに衝突させて、宇宙空間での動きを変えさせることにある。衝突の様子はイタリア宇宙局が提供する超小型人工衛星キューブサットで記録する。

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