NASAの火星探査車、岩石掘削し「誰も見たことのない」ような画像撮影
(CNN) 米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「パーサビアランス」が、天文現象による10月の休止期間を経て、ジェゼロ・クレーターにおける岩石の調査に復帰した。
太陽が地球と火星の間に位置する期間を意味する合(ごう)は、10月2日に始まり、NASAとの間の通信が停止された。通信の途絶は10月19日に終了し、パーサビアランスは直ちに火星における太古の生命の痕跡を探る活動を再開した。
パーサビアランスの任務の主要な目標の一つは、火星の岩石や土のサンプルを採取することで、将来の探査計画で地球へと持ち帰ることになっている。パーサビアランスはすでに2つのサンプルを採取しており、サンプルに適した次の目標物を探し出すべく、空から偵察する役割を担う小型ヘリコプター「インジェニュイティ」の支援を受けている。
パーサビアランスは10月25日以降サウスセイタと呼ばれる地域で、地球上の科学者チームが関心を持つ、露出した岩石の調査に当たっている。火星探査車に搭載されたロボットアームには、岩石の内部を調査するために岩石層を削り取ることが可能な掘削装置が装備されている。
NASAが運営するパーサビアランスのフェイスブックアカウントに11月4日付で投稿された記事には、「このような岩石層はしばしば水中で形成され、かつての環境がどのようなものであったかについて手がかりがある可能性がある。ここが火星でのサンプル採取に適した場所かどうか調べてみよう」と記されていた。