パレスチナ系米国人の少年、イスラエル兵に撃たれて死亡　ヨルダン川西岸

（ＣＮＮ） パレスチナ自治区ヨルダン川西岸地区で６日、イスラエル兵に撃たれてパレスチナ系米国人の少年１人が死亡したほか、２人が負傷した。パレスチナ当局が明らかにした。

ヨルダン川西岸ラマラの当局者によれば、１４歳のパレスチナ系米国人の少年がトゥルムサヤの集落でイスラエル兵に撃たれて死亡した。１４歳と１５歳のパレスチナ系米国人の少年２人も今回の発砲で負傷した。

イスラエル軍は、兵士がトゥルムサヤでの対テロ作戦で発砲したと明らかにした。兵士が、幹線道路に向かって石を投げて運転中の民間人を危険にさらしたテロリスト３人を目撃したという。

イスラエル軍は、今回の事案を撮影したとされる不鮮明な動画を公開した。動画には、３人の人物がかろうじて映っている。イスラエル軍は、地域の住民を守るために、ヨルダン川西岸での作戦を継続すると述べた。

パレスチナ赤新月社（ＰＲＣＳ）によれば、負傷した少年２人は腹部を撃たれていた。

少年のうち１人が重傷で、１人は軽傷。いずれもラマラにある病院に搬送された。パレスチナ保健省が明らかにした。

イスラエルが占領するパレスチナの土地で起きた米国市民の死亡や拘束、説明責任の欠如に対する懸念は何年も前から続いている。

２０２２年には、パレスチナ系米国人で著名記者のシリン・アブアクレ氏がヨルダン川西岸を取材中に死亡した。２２年１１月、イスラエルのガンツ国防相（当時）は、アブアクレ氏の死に関する米国の調査に協力しないと明らかにした。ＣＮＮの調査によれば、アブアクレ氏は「報道」とかかれたベストを着用していたにもかかわらず、イスラエル軍の攻撃の標的となり、銃撃を受けて死亡した。