ハマスを批判した男性、拉致・拷問され死亡 ガザ
(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区で先週行われたイスラム組織ハマスに抗議するデモに参加した男性(22)がハマスのメンバーに拉致され、拷問を受けた後に死亡した。男性の家族が4月1日、CNNに明らかにした。
ウダイ・ラビーさんは3月28日に、ガザ市でハマスの軍事部門「カッサム旅団」の武装した戦闘員数十人に拉致された。
ウダイさんの兄のハッサンさん(32)によると、ウダイさんは1カ月前にハマスのメンバーらと口論になり、ハマスが自分を探しに来るのではないかと恐れていたという。
ウダイさんは先週ガザで展開されたハマスや戦争に抗議するデモにも参加し、反ハマスのシュプレヒコールを上げていた。
ハッサンさんによると、カッサム旅団の武装した戦闘員らがデモから数日後の3月28日にウダイさんを連れ去り、拷問した。その後、ハッサンさんのもとに戦闘員らから弟を引き取りに来るよう電話があったという。
ハッサンさんが駆けつけた際、ウダイさんは生きていた。戦闘員らは下着だけを身につけたウダイさんの首にロープを巻きつけて引きずり、殴っていたとハッサンさんは説明した。また、「これがカッサム旅団を侮辱し、悪口を言う者の運命だ」とも告げられたという。
ハッサンさんは弟を近くの病院に運んだが、間もなく死亡した。SNSに投稿された映像には、病院のベッドに横たわっている男性の全身に大きな切り傷やあざがみられる。ハッサンさんは映像の男性が弟であることを確認した。弟に暴行を加えた者の半数の氏名を把握していることも明らかにした。
この件についてカッサム旅団はこれまでのところコメントを出していない。
ウダイさんの家族は関係者を法で裁くようハマスに求めている。