オスカー作品のパレスチナ人監督、イスラエル人による拘束から釈放 ヨルダン川西岸
ヨルダン川西岸地区スシヤ(CNN) パレスチナ自治区ヨルダン川西岸でイスラエル人入植者に殴打され、イスラエル軍兵士によって連れ去られたパレスチナ人のハムダン・バラル氏が、一夜明けて釈放された。バラル氏は米アカデミー賞を受賞した映画「ノー・アザー・ランド 故郷は他にない」の共同監督を務めた。
同氏が暴行を受け、拘束されたことは家族や友人、同僚、目撃者、弁護士が証言している。
25日午後、バラル氏の釈放を受けて弁護士が明らかにしたところによれば、同氏はヨルダン川西岸のイスラエル人入植地で警察によって「恣意(しい)的に」拘束されていた。拘束中もイスラエル軍兵士に殴られていたという。

アカデミー賞授賞式後のパーティーに参加したハムダン・バラル氏=2日、米ロサンゼルス/John Locher/Invision/AP
バラル氏の兄弟によると、釈放後はヘブロンにある病院に移されて傷の治療を受けた。
脱水症状にかかり、打ち傷を負っていたにもかかわらず、バラル氏は病院を後にした。上記の映画の共同監督、バーセル・アドラー氏がCNNに明らかにした。バラル氏は現在、西岸地区スシヤにある自宅に戻っていると、同氏の兄弟が話した。
今回の告発について、CNNはイスラエル当局にコメントを求めている。