イスラエル軍のガザ攻撃、支援作業員の死亡や行方不明相次ぐ
(CNN) イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区への攻撃を改めて強化する中、この数日間で人道支援に従事する作業員十数人以上が死亡、または行方不明になっていることが分かった。複数の団体が明らかにした。イスラエル軍とイスラム組織ハマスは6週間の停戦で合意したが、期限後の恒久的な停戦を目指す協議は決裂していた。
国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)は27日、過去1週間でガザにいる職員8人が死亡したと発表。パレスチナ赤新月社(PRCS)は、救急救命士9人が23日以降行方不明になっているとした。これに先立ちイスラエル軍は、ガザ南部のラファで救急車と消防車目がけて発砲していた。
別の事案で、イスラエル軍はガザにある食糧支援施設の近くを爆撃。これにより、米食料支援非営利団体(NPO)「ワールド・セントラル・キッチン(WCK)」のボランティア1人が死亡、6人が負傷した。当時は「食料が配られている最中」だったという。
CNNはUNRWAとWCKの職員に死者が出たことについて、イスラエル当局にコメントを求めている。イスラエル軍はラファで複数の緊急車両に発砲した理由として、それらがハマスやガザ地区の武装組織「イスラム聖戦」によって隠れ蓑(みの)に使用されていたからだと説明した。
イスラエルは1月に発効した一時停戦を破棄する形で18日にガザへの軍事作戦を再開。ガザの保健省によれば、それ以降の攻撃で少なくとも855人が死亡、1869人が負傷している。