死亡したガザ救急隊、最後を捉えた映像が明らかに イスラエルの説明に疑問符

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死亡したガザ救急隊、最後の様子は

(CNN) パレスチナ自治区ガザ地区で先月、イスラエル軍によってパレスチナ人の救急隊員10人以上が射殺された件で、救急隊の最後を捉えた映像が明らかになった。イスラエルは不審な車両が前進したため兵士が発砲したと主張しているが、今回明らかになった映像は、そうしたイスラエル側の説明に疑問を投げかけるものとなっている。

今回の動画は車両の前方から撮影された。夜明けの道路に沿って、ヘッドライトと点滅する赤色灯をつけ、救急車両と明示された車列が移動する様子が捉えられている。

パレスチナ赤新月社(PRCS)によれば、今回の動画はイスラエル軍によって殺害された救急隊員や救助隊のうちのひとりの携帯電話から発見された。

救急隊員の遺体は、行方が分からなくなったとの報告から1週間以上が経過した後、集団墓地で見つかっていた。

PRCSによれば、ラファ南部の現場で収容された14人の遺体のうち8人はPRCSの隊員だった。5人が民間防衛隊の隊員、1人が国連機関の職員と特定されたという。

今回の事案をめぐっては国際社会から非難の声が出ている。見つかった映像は、一部の車両が無灯火で不審な動きをしていたというイスラエル軍の主張と矛盾しているように見える。

イスラエル軍は先週、数台の車両がヘッドライトも赤色灯もなくイスラエル軍に向かって不審に前進しているのが確認され、兵士が不審な車両に発砲したと主張していた。

イスラエル軍は今回の動画が公開された後、軍が事案について調査中であると改めて述べ、初期結果は内部で6日に発表される見通しだと明らかにした。

今回の動画には、車列が道路脇で別の車両と遭遇して停止する様子が映っている。PRCSによれば、車両は負傷した民間人を助けるために先に派遣されていた救急車だった。車両から降りた救急隊員のうち2人は制服を着用している。現場の消防車と救急車にはPRCSのマークが記されていた。

ほぼ直後に激しい銃撃の音が聞こえ、車列に銃弾が当たる音が聞こえる。映像が終了した後も音声は5分間続いた。

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