インド、人工衛星のドッキングに成功 米ロ中に続き4番目
(CNN) インド宇宙研究機関(ISRO)は16日、宇宙で人工衛星2機を無人でドッキングさせる実験が成功したと発表した。ドッキング技術の開発、実験に成功したのは米国、ロシア、中国に続き4カ国目。
ISROはX(旧ツイッター)に「歴史的瞬間だ」と書き込んだ。
「宇宙ドッキング実験」(SpaDex)と名付けられたこのミッションでは、重量各220キロほどの小型衛星「ターゲット」と「チェイサー」が先月30日、インド南部アンドラプラデシュ州の宇宙センターから国産ロケット「PSLV」で打ち上げられ、低軌道に投入された。
ジテンドラ・シン科学技術相は打ち上げに際し、「SpaDexミッションはインドの優れた技術力と大志を示し、宇宙探査の新時代の幕開けになる」と述べた。
インドが掲げる有人月面探査や宇宙ステーション建設などの目標を達成するうえで、独自のドッキング技術は不可欠とされる。ドッキングによって衛星間で機器や試料、人員を移動させることが可能になる。
SpaDexでは、ドッキングした2機の間で電力を伝送する実験も行われる予定。これは宇宙でのロボットや実験装置の操作、機体制御などに必要となる。
ドッキング実験は7日と9日の2回にわたり、技術的な問題などで延期されていた。
12日には本番に先立ち、衛星間の距離を3メートルまで縮める試行も実施された。