ビンラディン潜伏先での押収資料を新公開、日記も CIA
ワシントン(CNN) 米中央情報局(CIA)は5日までに、米海軍特殊部隊SEALが2011年5月の急襲作戦で殺害した国際テロ組織アルカイダの最高指導者だったオサマ・ビンラディン容疑者の潜伏先で押収した大量の資料を新たに公表した。
同容疑者の個人的な日記、アルカイダの宣伝や活動計画などに関する資料数千点に達する。米シンクタンク「民主主義防衛財団」によると、アルカイダとイランとの関係やイラクの反政府活動での役割に関するものも含む。同容疑者の息子であるハムザ・ビンラディン容疑者が成人となった姿を初めてとらえたとする画像も入っている。
ただ、CIAによると、一部の資料などは国家安全保障上の観点から非公開となった。著作権法に抵触したり、ポルノやマルウェア(悪意のあるプログラム)が仕掛けられたものなどを含む。
著作権法絡みではアニメ映画の「カーズ」「チキン・リトル」「アイス・エイジ」、ドキュメンタリーの「オサマ・ビンラディンを探せ」、CNN番組「世界で最重要の指名手配犯」などが公開対象から外れた。
同容疑者はパキスタン北部アボタバードの潜伏先で殺害された。
今回の公開は、2014年の諜報(ちょうほう)収集活動に関連する歳出法案に基づくもの。国家情報長官が潜伏先の襲撃で入手した資料などを調べ、機密指定が解除されたものを一般公開することが義務付けられていた。
資料などは2015年5月以降、これまで3度にわたって公開されている。国家情報長官はこれらの資料などを「ビンラディンの本棚」とも形容していた。