元ヘビー級王者ケン・ノートン氏死去、試合でアリのあご砕く
(CNN) プロボクシングの元ヘビー級世界王者で、好敵手ともされたムハマド・アリのあごを砕いて破ったこともあるケン・ノートン氏が18日、米西部ネバダ州ヘンダーソンの病院で死去した。70歳だった。
アリの元マネジャーで、ノートン氏を最近見舞ったジーン・キルロイ氏が明らかにした。ノートン氏は脳卒中を患った後、療養生活を送っていた。
イリノイ州ジャクソンビルで育った同氏は米海兵隊に入隊中の1963~67年にボクシングを開始。海兵隊のヘビー級王者に3度輝き、他の2タイトルの王者ともなっていた。除隊した1967年にプロに転向した。
73年にアリと初対戦し、あごを砕いた判定勝ちで勝利を収め、北米ボクシング連盟(NABF)ヘビー級王座となった。その後、2度対戦したがいずれも判定負けを喫していた。
2人は親密な友人ともなり、キルロイ氏によると、初対戦後に病院に見舞ったノートン氏に対しアリは「ものすごい強打をくらった」と話しかけたという。
ノートン氏は1978年に世界ボクシング評議会(WBC)の指名試合を同級王者のレオン・スピンクスが拒否したため王者となった。しかし、同年の初防衛戦でラリー・ホームズに判定負けを喫し、タイトルを失っていた。
1981年に引退。プロボクサーとしての通算成績は42勝(33KO)7敗1分けだった。映画界でも活躍し、出演映画は約20本に上った。