サッカーのイングランド代表監督が辞任、おとり取材の発言で
(CNN) サッカー・イングランド代表チームのサム・アラダイス監督(61)が、就任からわずか2カ月で辞任に追い込まれた。英紙によるおとり取材で、選手の移籍などをめぐる不適切な発言が明るみに出たためだ。
英紙デーリー・テレグラフの記者らが投資家を装ってアラダイス氏と面会を重ね、その場での発言を撮影したビデオが26日に公開された。同氏は投資ファンドなどの第三者が選手を保有することを禁じた国際サッカー連盟(FIFA)の規定を「ばかげている」と批判し、制約を回避しても「問題はない」、「よくあることだ」などと発言していた。
アラダイス氏が27日に発表した声明によると、イングランド・サッカー協会(FA)のグレッグ・クラーク会長、マーティン・グレン最高経営責任者(CEO)と同日会談して「心から謝罪」し、監督としての契約を解除することで合意に達したという。
同氏は声明で「7月に監督に任命されたことは大きな栄誉だった。こういう結果になったのは非常に残念だ」と述べた。会談では、ビデオに収録された発言の内容やその前後関係について詳しく説明したという。
FAは公式サイト上で、報道されたようなアラダイス氏の行動は「イングランド代表監督として不適切」だったと指摘した。同氏は判断ミスを認めて謝罪したが、行動の重大性を考慮し、ただちに契約を解除することで互いに合意したとしている。