サッカー解説者のリネカー氏、BBCの番組に復帰 公平性巡る混乱の後
(CNN) サッカーの元イングランド代表で現在は解説者として知られるゲーリー・リネカー氏が、司会を務めるBBCの人気サッカー番組「マッチ・オブ・ザ・デー」に復帰する見通しとなった。亡命希望者に対する英政府の方針を批判した同氏について、BBCは公平性を掲げる局の立場として番組からの一時的な降板を決定していた。
リネカー氏の降板を受け、先週末の番組放送は混乱に見舞われた。BBCのデイビー会長は13日の声明で、スタッフが困難な時期を過ごしたことを認め、今週末のリネカー氏の復帰を心待ちにしていると述べた。
同会長はまた、局のソーシャルメディアの指針を見直す意向を発表。外部の専門家の主導でこれを進めるとした。その上で現行の指針が「潜在的な混乱」を引き起こしたことを認めた。
「マッチ・オブ・ザ・デー」の司会者を25年近く務めるリネカー氏は、ツイッターで政府の移民政策を批判した後の11日、番組を一時的に降板していた。
降板の発表以降、BBCにはリネカー氏と共演する解説者や現役の選手などから出演拒否の申し出が相次いだ。他の2つのサッカー番組や一部のラジオ番組も、騒動の結果として先週末は放送中止を余儀なくされた。
リネカー氏はツイッターで復帰のニュースを歓迎。「この数日は現実のような気がしなかった」としつつ、問題を乗り越えた喜びを表明した。
また番組の共演者をはじめとする多くの人々からの支持と、デイビー会長の理解に感謝の言葉を述べた。さらに、移民の惨状に対する共感が多数寄せられたことで温かい気持ちになれたとも言い添えた。