米著名ラッパーのトゥパック・シャクールさん殺害、容疑者逮捕 事件から27年
警察はシャクールさんの殺害について、カロフォルニア州コンプトンを拠点とする二つのギャングの抗争を受けた「報復」との見方を示した。シャクールさんとレコード会社デスロウ・レコーズのナイト元最高経営責任者(CEO)はコンプトンを拠点とするギャング「モブピルー」、デイビス容疑者は別のギャング「サウスサイド・コンプトン・クリップス」に所属していた。
試合会場となったホテルにはデイビス容疑者とその甥を含むサウスサイド・コンプトン・クリップスのメンバーも観戦に訪れており、両グループが会場を離れる際、デスロウ・レコーズのメンバーはホテルのエレベーター乗り場付近でデイビス容疑者の甥を発見。殴る蹴るの暴行を加えた。
デイビス容疑者は甥への襲撃について知ると、火器を入手してナイト元CEOとシャクールさんに報復する計画を立てたとされる。
シャクールさんは1971年6月16日、ニューヨークのハーレムに生まれた。シャクールさんと妹は黒人解放武装組織「ブラックパンサー」の構成員だったシングルマザーの母親に育てられた。
デスロウ・レコーズの共同創業者で当時CEOだったナイト氏は95年、ニューヨークの刑務所で服役していたシャクールさんの元を訪れ、自身のレーベルと契約すれば保釈金を支払うと提案。シャクールさんはこれに同意してデスロウ・レコーズと契約し、スヌープ・ドッグやドクター・ドレーといった所属アーティストの仲間入りを果たした。