サッカーのイスラエル人選手、トルコで一時拘束 手首に人質連帯のメッセージ
(CNN) トルコのサッカーチームに所属するイスラエル人の選手が14日の試合中、イスラム組織ハマスに連行された人質への連帯を示したとして一時拘束された。トルコの国営放送、TRTハベルが伝えた。
報道によると、トルコ1部リーグのチーム、アンタルヤスポルでプレーするイスラエル人のサギブ・エヘスケル選手(28)は、市民の憎悪と敵意をあおった容疑で南部アンタルヤの警察に拘束された。
同チームは14日、エヘスケル選手がゴールを決めた後、手首を挙げて人質連帯のメッセージを書いた包帯を見せたため、出場停止処分にしたと発表した。
包帯には、ハマスがイスラエルに奇襲攻撃を仕掛け、人質を連れ去った10月7日から同日で100日目になることを示す「100日間、10月7日」の文字が書かれていた。
トルコ司法相はX(旧ツイッター)を通し、アンタルヤの検察が捜査を開始したと発表した。
トルコのメディアによると、エヘスケル選手は警察の調べに対し、「だれかを挑発するつもりはなかった。戦争が終わってほしいからというのが理由だ」と語った。
国営アナトリア通信は、エヘスケル選手が検察による事情聴取の後、釈放されたと伝えた。
イスラエルのカッツ外相は同選手の釈放について、イスラエル側がトルコ当局者らに働き掛けた後で実現したと主張。人質への連帯を示す選手を拘束するような行為には「殺りくと憎悪の文化」が表れているとしてトルコを非難し、国際スポーツ団体に同国への抗議行動を呼び掛けた。