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今年の単語は「demure」 辞書サイトが発表

ジュールズ・レブロン=9月5日、米ニューヨーク

ジュールズ・レブロン=9月5日、米ニューヨーク/The Hapa Blonde/GC Images/Getty Images

(CNN) 英語辞書サイト「Dictionary.com(ディクショナリー・ドット・コム)」は25日、今年の単語が「demure」に決まったと発表した。「demure」は今夏にかけて広まった単語。「brainrot」や「brat」、「weird」といった他の候補を退けての選出となった。

demureはもともと、控えめで遠慮深い振る舞いを表現するのに使われてきた言葉。今年は新たに外見や職場、公の場での行動と関連付けた用法が、SNS上で爆発的に広がった。

Dictionary.comはSNSのトレンドやニュースの見出し、オンラインのやり取りから日常会話に浸透した単語などの綿密な分析に基づいて、demureを選んだという。

同サイトによれば、使用頻度は1月から8月までの間に1200%増と、「流星のような上昇」を示した。

火付け役となったのはTikTok(ティックトック)のインフルエンサー、ジュールズ・レブロン。ユーモラスな動画の中で「気配りがある」という意味の「mindful」と組み合わせ、「とてもdemure、とてもmindful」というフレーズを連発して人気を呼んだ。

レブロンはTikTokの動画で、取材を受けたり出勤したりする際のメークアップについて指南。人気テレビアニメ「ザ・シンプソンズ」のキャラクターに言及し、彼女らのメークアップは「demureではない」などと説明した。

別の動画でレブロンは、「どの動画でも私はとにかく自分に言及している」と話す。画面には「控えめさが持つ曖昧(あいまい)さ」という冗談めかしたキャプションが映っている。

レブロンがラスベガスの街で「demureに、mindfulに」行動し、夜10時までには就寝すると宣言する場面に、夜遊びに興じ酒に酔う姿をはさんだ動画もある。

このフレーズはタレント、キム・カーダシアンの下着ブランドや、歌手ジェニファー・ロペスのカクテルブランドの宣伝にも使われた。

レブロンはまた、メークアップアーティストのパトリック・タとも動画で共演。この中でタは新しいスキンファンデーションを売り込んでいる。

トランスジェンダーのレブロンは、demureの動画が有名になったことで、性別適合手術を完了する資金ができたと話している。現在、レブロンのTikTokのフォロワー数は230万人を超える。

Dictionary.comが昨年選んだその年の単語は「hallucinate」だった。「幻覚を起こさせる」という意味で、チャットボットやAI(人工知能)の台頭を反映した選出だった。これらの使用はしばしば誤情報の拡散につながることがある。

今年新たな意味を付けられた「Brat」は、コリンズ英語辞典が今年の単語に選出した。オンラインとオフラインの両方で最も口にされた単語の一つだというのが理由だ。コリンズ英語辞典はBratを「自身があって独立心旺盛、快楽主義的な態度を取る」人と定義している。

原文タイトル: Dictionary.com has named its word of the year, and it isn’t ‘brat’(抄訳)

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