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19世紀の難破船見つかる、未開封のシャンパンと貴重な鉱泉水を満載 バルト海

シャンパンなどのボトルを大量に積み込んだ沈没船がバルト海で発見された

シャンパンなどのボトルを大量に積み込んだ沈没船がバルト海で発見された/Tomasz Stachura/Baltictech

(CNN) 19世紀の難破船が、未開封のシャンパンなどを収めた木箱を満載にした状態でスウェーデン沖のバルト海の海底に沈んでいるのが見つかった。

長く忘れ去られた船を発見したポーランド人のダイバーのチームによれば、船は縁一杯のところまでシャンパンや鉱泉水、磁器の入った木箱を積んでいたという。

チームを率いるトマシュ・スタチュラ氏は報道向けの発表で、飲料の容器約100本が積み込まれていたと説明。40年に上る自身のダイビング歴を振り返り、1~2本見つかることはよくあるとしつつ、これだけ大量の容器を積んだ難破船を発見したのは初めてだと述べた。

ダイバーらは沈没船を探して現場の海底を数年にわたり調査していたが、当該の難破船を見つけたのは「ほとんど偶然」だったという。

チームのウェブサイトへの投稿によると、難破船は「極めて良好な状態」にある。積み荷はあまりにも大量で、実際の分量を判断するのは難しいとしている。

ダイバーらは、沈没した船が非常に良好な状態にあると語っている/Tomasz Stachura/Baltictech
ダイバーらは、沈没した船が非常に良好な状態にあると語っている/Tomasz Stachura/Baltictech

積み荷のシャンパンはお祝い気分を盛り上げてくれる発見だが、恐らく船の歴史に最も光を当てるのは鉱泉水の方だ。

陶器で密封されたこれらの水は、ドイツのゼルタースと呼ばれる銘柄のもので19世紀当時の高級品だった。王族が飲用することも多く、薬効に近い効能があると目されていたと、報道向け発表は伝えている。

ドイツ中部ヘッセン州にある同名の町の鉱泉から採集されるこの水のブランドは今も健在。ダイバーのチームのウェブサイトによれば、容器に押された印章の形状や歴史家からの助言のおかげで、今回見つかった積み荷は1850~67年製造のものと判明した。興味深いことに鉱泉水の入った陶器の製造所も現在まで存続している。チームは詳細を突き止めるべく、ゼルタースや陶器の製造所に連絡を取っているという。

ダイバーらは難破船について、スウェーデンの地方当局に知らせた。船が沈んでいるのは同国南部のエーランド島から南へ約20海里の海底だが、シャンパンなどの引き揚げには行政上の規制のため少し時間がかかるかもしれないと前出のスタチュラ氏はみている。

「船は170年間そこに沈んでいたのだから、あと1年そのままでも構わない。その時間を使って我々は作業に向けたよりよい準備が出来るだろう」(スタチュラ氏)

原文タイトル: Divers find 19th-century shipwreck laden with unopened bottles of champagne and precious mineral water (抄訳)

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