新型iPhoneは期待外れ? ファンや投資家に不満
(CNN) 米アップルが10日に発表したスマートフォンの新製品「iPhone 5s」「5c」をめぐり、ファンや投資家から落胆の声が相次いでいる。
米ハイテク情報サイトのワイアードは、「大騒ぎされたiPhoneの発表は、1年にわたって続く(アップルの)凋落を食い止める役にはほとんどたたなかった」「高速化、スリム化してパワーアップした電話は確かにクールだが、何歩か前進したところでそれは付加的なものにすぎない。世界がアップルに期待しているのは付加的なものではない」と論評した。
パロディーニュースサイトのオニオンは、「アップルはアイデアなしのパニック状態の男を披露した」という見出しの記事で、発表会に登場したアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)を皮肉った。
投資家の不満を反映して、アップル株は11日の取引で5%以上下げた。10日の2%下落と合わせると、時価総額は350億ドル(約3.4兆円)近く下落した。
ただ、アップルが毎年のように革新的な製品を出し続けることを期待するのは不公平だという声もある。
マーケティングを専門とするジョージタウン大学のロナルド・グッドスタイン准教授は、「革新に根差すと自ら位置付けた企業にとって、新製品で革新を実現できなければ宣伝上の悪夢になりかねない」と指摘する。
同氏はさらに、「新しいiPhoneが良くないとは言わない。品質はいい」「だが、自社が公言するブランドイメージに反するような新製品を開発するのは一貫性に欠ける」と話している。